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【開業医の方必読!】閉院するときの流れと手続きがまる分かり
更新日:2023年07月12日
病院やクリニックを閉院するには、想像以上の時間と費用かかります。事前にしっかりとした準備を行い、少しでも時間的・金銭的コストをかけずに閉院できるように、考えることが大切です。
この記事では、医院が閉院する理由や、閉院する際の流れと手続き、閉院にかかる費用などを解説します。
病院・クリニックにおけるよくある閉院理由
病院やクリニックの閉院理由として特に多いのが、院長の体調不良や高齢化、後継者問題の2つです。それぞれの項目に分けて、ご説明しましょう
院長の体調不良や高齢化
病院やクリニックの閉院理由としてよくあるのが、院長の体調不良や高齢化です。院長や医師が高齢で診療ができなくなったり、体調不良に陥ったりしてしまうと、医院は人材が不足します。
そうなると病院を継続できず、やむを得ず閉院せざるを得ないケースは、少なくありません。病院は医師がいなければ、当然ながら継続できないので、仕方のない選択といえます。
後継者問題
病院やクリニックによくある閉院理由として、後継者問題も挙げられます。院長自身は病院の継承を考えていても、後継者自体が不在であったり、後継者が見つからなかったりすることが多いという現状があります。
病院を継いでくれる医師が見つからなければ、閉院を検討すべき状況になるのは、仕方ありません。クリニックの経営者で最も多い年齢は、2021年時点で66歳と、他の産業と比べても高い数字となっています。そのため、後継者問題は閉院の大きな理由のひとつとなっています。
病院・クリニックの閉院・廃業の流れと手続き
病院やクリニックの閉院・廃業の流れと、手続きについてご説明します。医療法人と個人病院では、手続きの仕方が異なるため、それぞれの項目に分けてお伝えしましょう。
医療法人の廃業の流れと手続き
医療法人が廃業する際は、医療法55条に定められた「定款に定めた解散自由の発生」や「社員総会の決議」「社員の欠乏」といったような事由によって、廃業する流れとなります。
その際に、解散認可申請の提出や、解散届の提出が必要になります。提出するときは、細かな添付書類のルールがあるので、注意が必要です。医療法人の解散届を提出した後は、以下の流れで手続きを進めます。
―――――――――――――――――――――
・解散の登記と清算人就任の登記を行う
・清算手続きを行う
・廃業について官報で公告する
・清算終了後の清算決了の登記をおこなう
――――――――――――――――――――――
医療法人の閉院手続きは非常に複雑なので、専門家に相談することをお勧めします。
個人病院・クリニックの閉院の流れと手続き
上記では医療法人の閉院の流れについて解説しましたが、次に個人病院やクリニックの閉院の流れと手続きについて解説します。
①そもそも閉院が必要なのか検討する
閉院の手続きを進める前に、まずは本当に閉院が必要な状況なのかどうかを、考える必要があるでしょう。病院には、閉院以外にも別の選択肢があり、院長の体調の問題や後継者問題などがあったとしても、医院を継続できるケースもあります。
その中でも非常に多い事例が、「第三者承継」です。医院を完全に閉めてしまう前に、一度検討してみてはいかがでしょうか。
②閉院準備とスケジュールの計画
いろいろ検討した末に、やはり閉院することを決定した場合は、閉院のスケジュールを立てる段取りを進めることになります。
いつまでに病院を閉院するのか、スタッフや患者への対応はどうするか、手続きの段取りをどう進めるかなど、計画を具体的に詰めていきます。
閉院するためには、さまざまな届け出の提出が必要になるので、あらかじめ提出すべき届け出のテンプレートをすべて集めておくとよいでしょう。
③各種申請・届出の提出
提出先 | 書類名称 | 期限 |
---|---|---|
保険所 | 診療所廃止届 | 廃止から10日以内 |
エックス線廃止届 | 廃止から10日以内 | |
地方厚生局 | 保健医療機関廃止届 | 遅滞なく |
自治体 | 麻薬施用者業務廃止届 | 15日以内 |
福祉事務所 | 生活保護法指定医療機関廃止届 | 遅滞なく |
医師会 | 退会届 | 遅滞なく |
自治体の税事務所 | 個人事業廃止届 | 遅滞なく |
年金事務所 | 適用事業所全喪届 | 5日以内 |
被保険者資格喪失届 | 5日以内 | |
労働基準監督署 | 確定保険料申告書 | 50日以内 |
各種申請・届出の提出に必要な書類は、上記の通りです。たとえば個人病院を閉院する場合には、管轄の保健所にその旨を伝えたり、病院業務に関連する各種届出の提出も必要です。
自治体に対しては、麻薬施用者業務廃止届などを提出しなければなりません。ただし、自治体によって提出する書類が異なるので、事前に確認をしておく必要があります。
これらの書類を、院長が患者などへの対応をしながらすべて揃え、記入して提出するのは非常に大変な作業です。
ミスが起こってしまう危険性もあるので、医療法人だけでなく個人病院に関しても、専門家のサポートを受けることをお勧めします。
④スタッフおよび患者への対応
スタッフや患者への対応としては、まずスタッフに対しては閉院の旨を伝え、給与や退職金の支払い、社会保険の手続きなどを進めていきます。患者については、転院や紹介の手続きなどを行う必要があります。
これらの対応は閉院の手続きと並行して行うか、優先して行うべき事柄です。これまで一緒に病院を支えてくれた従業員や、通院してくれた患者の負担を少しでも減らせるよう、院長として配慮することが重要でしょう。
⑤院内の医療機材や医薬品等の材料の整理および処分
閉院する際には、院内の医療機材や医薬品などの材料も、整理および処分しなくてはなりません。処理方法としては、自院で廃棄する方法や、産廃業者・管轄の保健所に委託する方法、中古医療機器買取業者に依頼する方法があります。
医療機器や医薬品を廃棄する場合には、薬機法に注意する必要があります。「向精神薬の廃棄に伴う記録と保存方法」や、「保健所の立会いの下での麻薬の廃棄と麻薬廃棄届の提出方法」「薬品の処理方法と対象となる形状の違い」などの項目に注意して、整理および処分を行いましょう。
これらの作業は非常に煩雑ですが、中古医療機器買取業者に依頼すれば、廃棄せずにリユースすることも可能です。それによって閉院費用を削減することができるので、相談してみることをお勧めします。
⑥不動産(テナント)の契約終了
病院やクリニックの運営を賃貸物件(テナント)で行っていた場合は、テナントの賃貸借契約を終了させる必要があります。
賃貸借契約書を確認し、いつまでに家主へ申し入れる必要があるかを確認しましょう。内装をスケルトンにしたり、機器を廃棄したりといった対応も、行わなければなりません。
賃貸物件の急な解約や、契約満了を待たない途中解約に対しては、多額の違約金が発生する場合もあるので注意が必要です。
閉院して終わりではない!閉院後の義務とは?
閉院の流れについてご説明しましたが、閉院のための作業を終わらせれば、それで終わりというわけではありません。閉院後は、カルテやレントゲンフィルムを一定期間保管する必要があります。
【期間:5年間】カルテの保管
診断書などの作成に使うカルテは、5年間保管する義務があります。エックス線装置などの測定結果記録や、放射線障害が発生するおそれのある場所の測定結果記録についても同様で、5年間の保管義務があります。
病院と患者とのトラブルの損害賠償請求については、病院によっては10年間保管するケースもあります。万が一トラブルが起きたときのために、保管義務より長期で保管しておくことをお勧めします。
【期間:3年間】レントゲンフィルムの保管
レントゲンフィルムなどの保管義務は、撮影した疾患の診療行為終了後3年となっています。これについても、期間より長く保管するケースがあります。
【結論:想像以上】医院の閉院にはどれくらいの金銭的・時間的コストがかかる?
医院の閉院には、建物の取り壊しや原状回復、医療機器の処分など、さまざまな費用がかかります。場合によっては、1,000万円以上のコストがかかる場合もあります。
閉院にかかる費用について具体的に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
医療機器をまとめて売却して、時間的コストも金銭的コストも大幅カットしよう
閉院の流れのひとつに「医療機器の処分」がありますが、閉院にはさまざまな費用や手間がかかるにも関わらず、医療機器の処分はさらに手間と費用がかかります。
この作業については、まとめて中古医療機器買取業者に任せれば、それぞれ処分方法が異なる医療機器をまとめて買取および廃棄してもらうことができます。さらに買取額を閉院費用の足しにできるので、費用も削減できお勧めです。
【まとめ】閉院時の手間・費用を削減するならグリーンメディカル
医院が閉院する理由や、閉院する際の流れと手続き、閉院にかかる費用について解説しました。
グリーンメディカルは、業界ナンバーワンの中古医療機器買取業者です。閉院に関わる医療機器の処分については、「お片付けパック」というプランも用意しております。
買い取り可能な機器は当社で買い取らせていただき、当社で引き取りができない機器については、産業廃棄物として処分が必要であれば、適切な処理業者を御紹介させていただきます。
閉院のために金銭的・時間的コストがかかり、困っている方などには、非常におすすめです。「お片付けパック」については、こちらをご覧ください。
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