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ソニーの医療機器「マイクロサージャリー支援ロボット」が手術の未来を切り開く
更新日:2024年08月19日
幅広い分野で世界的に著名な日本企業ソニー。そのソニーが、手術支援を行う医療用ロボットを開発し、話題を集めました。ソニーと言えば、映画、ゲーム、音楽といったエンターテインメント事業、テレビ、オーディオ機器、カメラなどのエレクトロニクス分野での実績をイメージされる方も多いかもしれません。各分野で高い技術を誇るソニーが、医療現場にもたらす可能性に注目が集まっています。
手術器具の自動交換と精密操作が可能な医療機器をソニーが開発
スマホやテレビ、カメラなどの高い技術を持ち、世界的に信頼されるソニーが開発した医療機器とはどのようなものなのでしょうか。ソニーが開発した医療機器、医療分野への貢献についてくわしく解説します。
ソニーの医療機器「マイクロサージャリー支援ロボット」とは
ソニーのマイクロサージャリー支援ロボットは、微細な手術操作を支援することを目的に開発された手術用顕微鏡システムです。ソニーは、人の指先のように滑らかで繊細な動きを鋭敏に捉える小型・軽量な操縦医療機器を開発。ロボットアームはもちろん、先端の器具まで人の手や指先のようにスムーズに動作します。加えて手術器具自体を小型化することによる、スピーディーな器具交換を可能にしました。
血管や神経といった微小な組織を扱う手術では、高度なスキルと正確さが求められます。そこで患部や手術器具の動作を高精細のディスプレーで再現、視覚的にも医師の手術をサポートします。この高解像な映像の提供には、ソニーが誇る4K技術・3Dビジョンシステムが活用されているのです。
医療分野では医師不足やそれに伴う負担の増加が課題とされてきました。マイクロサージャリー支援ロボットの登場により、手術の可視性と精度の向上はもちろん、修練が必要な医師の負担軽減にも役立つと期待が高まっています。
試作機を国際会議で初公開
ソニーが開発に力を入れるマイクロサージャリー支援ロボットは、2024年5月に行われた国際会議で試作機が公開されたところです。今は試作段階にあり、大学の医学部で試作機を用いた実験が行われるなど、教育・医療機関と協働で開発が進められています。
ソニーの医療機器分野への参入経緯について
「ソニーと医療分野」のイメージを意外に感じる方もいるかもしれません。実はソニーは、1980年代から医療への取り組みをスタートさせています。当時より映像やエレクトロニクス分野で培った技術と実績を活用し、手術室や検査室で使用するモニターやプリンター、カメラの提供を行っていました。その後、CT検査やMRI検査が普及し、医療における映像技術の重要性が高まる中、高輝度・高コントラストを実現した医療用モニターの提供など、医療分野でも存在感を増していきます。
その後もソニーは、海外の診断機器ベンチャー企業を買収するなど、医療領域の強化を図っていきます。既存の映像・エレクトロニクスの技術を活用しながら、内視鏡分野などで新たな可能性を開拓し、独自の進化を続けています。
2013年からはオリンパスと提携も
2013年には、内視鏡や医療画像診断システムなどの分野で強みを持つオリンパスと共同で、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズを設立しました。ソニーとオリンパスのそれぞれが、新たな市場ニーズへの対応、技術革新を図るべく、医療分野での進化をめざして立ち上げました。
「内視鏡下手術の世界にイノベーションを」を掲げ、本格的にメディカル領域に参入し、両社の連携のもと、新たに4K外科手術用内視鏡システムの製品化を実現しました。またソニーの持つ4K・3Dビデオ技術は手術用顕微鏡システムの開発でも力を発揮しています。高精細かつ立体的なデジタル画像を実現することで、緻密な手術を行う医師を「視覚的」にサポートするなどの技術開発を手がけています。
ソニーならではの技術が医療機器にどう活かされているか
ソニー製の医療関連機器には、これまで培ったソニー独自の技術が生かされています。例えばイメージセンサーや画像・信号処理技術、光伝送技術、4K映像のノウハウは外科手術で用いられる内視鏡システムで利用されています。
また4K 3Dビデオ技術搭載の手術用顕微鏡システムでは、画像の入り口であるレンズ、光源やイメージセンサーはもちろん、出口となるモニターやレコーダーなど総合的に4Kや3D映像技術、小型化技術が活用されています。ソニーがこれまで磨いてきた技術や実績、ノウハウがオリンパスの技術と融合した結果、新たな可能性が広がったことがわかります。
関係者の負担を減らしたい医療現場は多い
医療現場が抱える問題は多岐にわたり、中でも人手不足に端を発した医師の長時間労働は大きな社会問題となっています。世界的に有名な企業であるソニーは、自社の先端技術を活用して医療現場の人手不足・医師の負担を軽減したいという研究目標を掲げています。もちろん、医療市場に製品を導入することで新たなビジネスチャンスを見出したいという戦略もあるでしょう。
ソニーのように、他分野で培った技術開発やソリューションを提供し、新しい製品で医療現場に技術革新をもたらす企業はこれからも増えていくと予想されます。今後、新たに開発された医療機器が医療現場を変えていくかもしれません。
新しい機器の導入は負担減と同時に、高度医療の普及も望める
医療従事者は、人の命に直結する判断がともなう過酷な環境で働いています。それが顕著になったのがコロナ禍です。医師や看護師は長時間の勤務が必要になり、心身共に多くの負荷がかかる厳しい状況下にありました。コロナ禍がひと段落した今も、慢性的な人手不足などが問題となっています。
医療従事者が過度の負担や疲労にさらされると、診断や治療の際の集中力や判断力が低下につながる可能性も否定できません。その状況が続けば、ミスやヒューマンエラー、引いては起こってはならない大きな事故へとつながってしまいます。新しい機器や技術の導入により、医療従事者の負担が軽減できれば、より効率的な診療が可能となるでしょう。多くの医療機関が高度な医療を提供することで、患者が得られる恩恵も大きくなります。
医療現場の負担軽減と、新しい技術の普及をめざして
医師をはじめ、医療従事者たちの負担を軽減するために医療機器業界全体で取り組みを進めていくことが大切です。具体的な方策をご紹介します。
新しい機器の導入を
医療従事者の負担を減らす一案として、新しい医療機器の導入が挙げられます。医療機関が新しい機器を積極的に取り入れることで、医師をはじめスタッフの負担を軽減でき、患者の治療やケアにおいても大きなメリットがあると期待されています。新しい機器はこれまでより精度の高い診断や治療が行える上、操作性にも優れているため、業務効率化にもつながります。
手術部位を高倍率で視覚化できるソニーの「マイクロサージャリー支援ロボット」が実用化されれば従来の顕微鏡システムが不要になるかもしれません。今のうちから、顕微鏡関連機器の入れ替えを考えておくことをおすすめします。今まで使用していた機器を処分し新たな機器を購入することも検討し、相場を確認しておくといいでしょう。中古医療機器の最新価格はこちらが参考になります。
現在お使いの医療機器は売却を視野に
医療の進歩は早く、次々に新たな医療機器が開発されます。クリニックの負担を軽減し、医療サービスの質を向上させるなど、新しい機器を導入するメリットは計り知れません。
とはいえ、高精度な機器は高額であり、費用負担を見込む必要があります。高品質・高精度な日本の医療機器は国際的にも評価されています。世界のマーケットでも価値が認められているため、売却して新機器購入の費用に充てることも可能です。医療現場で使用される機器の新陳代謝のサイクルを早めることは、医療の質向上にも役立ちます。まずはこちらから無料査定をしてみてはいかがでしょうか。
より良い医療環境の実現へ向けて
ソニーの持つ高い技術が医療分野で応用され、医療現場の可能性を広げています。医療用ロボットをはじめとする新システムの開発により医師の負担を減らすのはもちろん、患者自身にも多くのメリットをもたらします。
新しい医療技術、進化した医療機器を取り入れ、より安全で効率的な医療提供が実現できる環境をめざしていきましょう。