世界規模で拡大する中古医療機器の市場動向について解説

更新日:2024年11月26日

医療現場の最前線で活躍する医療機器。なくてはならない存在ではあるものの、高額な導入コストが医療機関の負担になっているのが現状です。また世界に目を向けると、新興国における医療ニーズの増加は著しく、医療機器への需要が急速に高まっています。

そんな中、新たな選択肢として注目されているのが中古医療機器市場です。コストを抑えながら質の高い医療を提供できるメリットがあり、世界的な医療費高騰や環境問題への意識の高まりを受け今後ますます需要が高まると予想されています。今回は、中古医療機器販売業界の最新動向や市場の状況をくわしく解説します。

中古医療機器市場の概要と成長予測

医療機器市場の成長は右肩上がりで、日本国内はもちろん、世界規模で成長を続けています。成長要因として医療費の高騰や新興国の医療ニーズ増加、環境問題への意識の高まりなどが挙げられます。

特に中古医療機器市場は、近年高い関心を集めています。医療機関のコスト削減ニーズの高まりや、中古医療機器の品質向上に加え、新型コロナウイルスのパンデミックによる医療機器の需要増加と供給不足が、中古医療機器市場の成長を加速させました。最新の市場調査によると、中古医療機器の世界市場は、今後10年で大幅に拡大すると見込まれています。2030年代初頭には、現在の規模の数倍に成長すると予測する調査もあるほどです

医療技術の進化による市場変化

近年、AIやIoT、ロボット技術などの進歩により、医療機器はより高度化・精密化し、診断・治療の精度向上に貢献しています。大学病院や総合病院では、最先端の医療機器を用いた高度な医療のニーズが高まり、最新機器の導入が進んでいます。さらに地域医療を担うクリニックや診療所においても、予防医療への注目度の高まりなどを背景に内視鏡やCTなどの機器を導入するケースが増えています。

ただ、高額な医療機器の導入に伴い、医療機関の負担も大きくなっています。性能と価格のバランスに優れた中古医療機器が注目を集めるのも、当然の流れと言えるでしょう。

世界の中古医療機器市場の成長要因

新品と比べて価格が安く、医療機関の予算を抑えながら必要な機器が導入できるなど多くのメリットを持つ中古医療機器。世界的な医療費の高騰や高齢化、新興国の医療ニーズ増加など医療が抱えるさまざまな課題に対応する有効な手段として関心が高まっているのです。また中古医療機器は、医療廃棄物の削減や資源の有効活用など「SDGs」の視点においても大きな期待が寄せられています。

中古販売市場における最新動向

中古医療機器を専門に扱うオンラインのサービスが普及したことで、製品情報へのアクセスや価格比較がしやすくなりました。また中古医療機器を修理・整備する技術も進歩し、より高い品質での提供が可能に。中古医療機器を扱う会社とメーカーの協力体制が強化されたこともあり、品質に加え安全性も高まり、中古医療機器市場全体の活性化にもつながっています。市場の拡大とともに、より安心・安全な取引ができるよう、さまざまな取り組みが進められているところです。

国内及び海外の中古医療機器市場トレンド

日本の医療機器市場は、世界トップレベルの技術力と品質を誇り、海外からの注目を集める存在です。特に高性能でコストパフォーマンスがいい中古医療機器は、海外からのニーズも右肩上がりの状況です。また国内でも医療費抑制から中古医療機器の需要が高まっており、市場は拡大傾向にあります。ここからは海外から見た日本の医療機器市場の特徴、また日本と海外市場の接点について詳しく解説します。

日本の中古医療機器市場の特長

米国、中国、ドイツに次ぐ世界第4位の規模と見込まれる日本の医療機器市場。ところが国内の医療機器需要の多くを輸入に頼っているというのが現状です。裏返すと、海外からの参入の余地が大きい市場であり、ビジネスチャンスが見込める「魅力的な市場」というわけです。

また中古医療機器市場に目を向けると、世界の中古医療機器利用が平均約7%を占めるのに対し、日本はわずか0.6%。まだまだ低い水準にとどまっているのが現状です。しかし日本の中古医療機器は「高品質」という点でも知られています。厳しい品質基準をクリアし、優れた状態を保っているものが多いため、医療インフラが整っていない開発途上国・新興国で重宝されているのです。

アジア太平洋地域の市場動向と分析

高品質な日本の中古医療機器は人気が高いにも関わらず、アジア各国では厳しい輸入規制が壁となっています。アジア市場への輸出は容易ではありません。それぞれの国の輸入規制や条件については【中古医療機器輸出の問題点】知っておきたい各国の厳しい規制の現状をご覧ください。

中央アジア、アフリカ、アラブ諸国、南米など、自国内で医療機器を製造することができない新興国・途上国では、中古医療機器は貴重な医療資源です。グリーンメディカルでは「医療格差の解消」への貢献を目標とし、こうした国々に必要とされる中古医療機器を輸出しています。

ヨーロッパと北米の市場比較

医療機器の市場規模は、右肩上がりで拡大しています。そのシェアの大部分は北米が占めており、中でもアメリカが首位で全体の4割強を占めています。また放射線治療装置や人工呼吸器、人工関節など一般的に「治療機器」と呼ばれるジャンルに強いのも特徴です。

一方ヨーロッパの医療機器市場では、ドイツが大きなシェアを誇り、フランス、イギリス、イタリアが続きます。なお欧米諸国では、医療機器市場において重要な役割を果たしていくプログラム医療機器(SaMD)の開発にも力を入れており、医療のデジタル化を加速させています。

また現在、中国の医療機器市場はドイツとほぼ同等のシェアを有していますが、急速な経済成長と高齢化を背景に、今後、欧米諸国を追い上げる勢いで拡大すると予測されています。

今最もニーズの高い中古医療機器とは

医療技術の進歩は、医療機器にも変化をもたらし、中古医療機器市場にも新たなトレンドを生み出しています。医療機器市場は、世界的な高齢化や医療技術の進歩を背景に、近年急速に拡大しています。その中でも、再生医療機器、AED(自動体外式除細動器)、CT(コンピューター断層撮影装置)は急速に成長しており、今後の技術革新と需要拡大が期待されています。中古医療機器ニーズの変遷をたどり、現在のトレンドや背景にある医療現場の状況まで具体的に説明します。

今後の成長が期待される再生医療機器

※出典
内閣府 科学技術政策担当『第9回生命倫理専門調査会 資料4-3-3』「国内外の再生医療の周辺産業の将来市場規模予測」より

怪我や病気で傷ついた体の部分を、培養したり処理したりした「細胞」を使って修復、再生する方法です。従来は治療が難しかった疾患を治療する可能性を持つ革新的な方法として、世界的に期待が高まっています。例えば、損傷した心臓の筋肉を再生したり、脊髄損傷を修復したりする治療法の開発が進められています。経済産業省によると、再生医療関連産業の市場規模は2050年には国内で1.3兆円、世界で15兆円に達する見込みです。今後最もニーズが高まる医療分野の一つと言えるでしょう。

AEDとCTの市場展望

心停止状態からの蘇生に有効で、使用すると4割の患者が生還するというデータもあるAED。操作もシンプルで多様なスペースに配置できるメリットは大きく、開発途上国・新興国などさまざまな国々で需要が増加しています。AEDの販売に際しては、高度管理医療機器等販売業許可証が必要になります。

一方、日本において高度な医療診断に欠かせない存在がCTです。病院だけでなくクリニックでも広く普及しています。世界のCT市場は、2032年までに119億2,000万米ドルに成長すると予測するデータもあり、今後もさらなる需要拡大が見込まれます。

内視鏡の中古市場における重要性

ヨーロッパや中国をはじめとした海外諸国では、内視鏡の需要が高まっています。日本の内視鏡は世界をリードする技術力を誇り、近年では、AIやIoT技術との融合によりさらなる進化を遂げています。精度の高さから「日本製」の内視鏡は海外市場でも引く手あまたの存在です。 日本の内視鏡が支持される要因については、以下の記事を参考にしてください。

【売れ筋の中古医療機器】「内視鏡」の世界的ニーズが高まり続ける理由」

各国で異なる医療機器規制

医療機器は人命に関わるため、各国で厳しい規制が設けられています。規制内容は、承認プロセス、市販後調査、品質管理システムなど多岐に渡り、国ごとに異なります。近年、医療機器規制は世界的に厳格化の傾向にあり、例えば、欧州連合(EU)では2017年4月に欧州医療機器規則(MDR)が策定され、安全性と性能に関する要求事項が強化されています。また中国では、自国内での医療機器生産を促進するため、国内規制の見直しを進めているところです。同様にアジア太平洋地域(APEC)でも品質管理面など規制の厳格化が進んでいます。

グリーンメディカルは中古医療機器専門業者として数々の実績アリ

私たちグリーンメディカルでは、「世界中の誰もが安心して暮らせるように」を企業スローガンとして掲げています。開発途上国をはじめ、世界50カ国以上への輸出実績を誇り、医療機器の安定供給を支援しています。さらに海外での展示会にも積極的に出展し、現地医療関係者との信頼関係構築にも注力しています。

メーカーが整備・点検した中古医療機器のみを取り扱っており、その品質と信頼性の高さは折り紙付きです。安心して医療機器を導入いただけます。中古医療機器の導入をご検討の際は、ぜひグリーンメディカルにお問い合わせください。

まとめ:拡大・発展する中古医療機器市場

世界的に成長を続ける医療機器市場。新型コロナウイルスの影響も市場拡大の要因の一つとなり、中古医療機器市場にもその影響は広がっています。医療費の高騰や新興国の医療ニーズ増加に加え、医療廃棄物の削減につながる中古医療機器の活用が促進されるなど、環境問題への意識の高まりも中古医療機器市場の拡大を後押ししています。今後もこれらの要因を背景に、中古医療機器市場への注目度は大きくなっていくでしょう。

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